デジタルデンティストリーについて発表してきました。
先週末お茶の水ソラシティにてスタディグループ赤坂会があり、そこで発表する機会を得ました。
テーマは「デジタルデンティストリー」。昨今の歯科界でトレンドとなっている言葉で、専門誌、商業誌含め紙面を賑わせている言葉でもあります。
すでに人口減少社会、成熟社会に向かっている日本において、歯科界だけではないですが、人材不足、材料費の高騰などは社会問題となっており、いわゆるデジタルテクノロジーの応用は欠かせない要素となってきています。
ただメリットが色々あるデジタル機器ですが、導入に際しては多額の投資も必要なわけなので、誰もが導入に踏み切れるわけではありません。
当院では1年以上前から光学印象機器(いわゆる口腔内スキャナー)を導入し、2年以上前からアライナー矯正の一つであるインビザライン を導入しています。
(ホームページ上では載せてないですが。)
今回はデジタルデンティストリーを実践している日本を代表する方々に混じって(私が最年少でした)、発表させていただきました。
まだまだ確立された技術ではなく、情報も日々アップデートする必要がありますが、今後の可能性、展開を期待できる一日となりました。
一部症例もご紹介します。
90歳の方です。通常の治療でも誤嚥のリスクや負担を考え、口腔内スキャナーをうまく使い、短期間、低負担で治療を終えることができました。
60代女性です。元々セラミックが入っていましたが、被せが入っている歯は全て神経がないです。将来的に歯が割れた際に歯のポジションが大切になってきます。予防的に矯正治療をアライナー矯正で行いました。
40代女性です。古い被せの下が全て虫歯になっていました。歯のない部分はデジタル上でシミュレーションした位置にインプラントを入れています。
まだまだ全ての患者さんにデジタルを実践できるわけではないですが、その適応範囲は広がってきています。
治療技術が変わらなくても、デジタル機器の導入で高齢の方の治療戦略などは変わってきています。
ただ便利ではあっても結果が伴わないと意味がないので、今後も色々と検証しつつアップデートしていけるように研鑽を続けて行きたいと思います。